弦楽器演奏の可視化 Visualization of playing violin

ヴィブラートをかける手の動き  Movement of vibrato

ビブラートとは弦楽器などでは弦を押さえている左手指を揺らし、音のピッチを規則的に変動させ、発せられる音色に表情を与える奏法です。イメージとしては演歌のこぶしを想像しても良いでしょう。

このビブラートがどの様にかけられているのかを可視化するために左手指の運動を撮影しました。

写真のようにマーカーを各指に付けます。人差し指でヴィブラートをかけた時のキャプチャー下映像が下です。ヴィブラートは親指を人差し指を軸になだらかな回転をしていることが分かります。この回転運動が適切でないと綺麗でないヴィブラートになってしまいます。(詳細のPDF こちら more)

 

演奏表現とボーイングの違いによる音色の変化

 

ビブラートのかけることによる音色の変化がスペクトルに現れます。これに関連して、ボーイングの違いによって音響的な特徴の倍音成分が変わることが考えられます。駒寄りで力強くフォルテで弾く場合、指板の上で弾くsul tastなど倍音の出方が変わってきます。

弦の振動のハイスピードカメラ撮影 Helmholtz vibration of string

弓で擦られる弦の振動はヘルムホルツ振動といわれ、右図のように下から上へ弓が動かされると、松脂の粒子がツブツブについた弓の毛によって弦が引っ掻き&開放が連続的に行われ、ギザギザの鋸型のような変位をとります。

1コマ1/1000秒のハイスピードカメラで撮影した映像が下です。